
俺は札幌に住んでいるので、冬の寒さそのものは知っているつもりです。
雪が降ることも、気温が下がることも、特別なことではありません。
それでも、冬の北海道を「移動する前提」で動くと、毎回思うことがあります。
きつさを感じるのは、寒さそのものよりも、まず移動だな、ということです。
この記事では、冬の北海道が危険だとか、やめた方がいいとか、そういう話はしません。
ただ、実際に動いてみて、「これは想像よりしんどく感じやすい」と思った点を、そのまま書いていきます。
行くかどうか、どう回るかを決めるときの判断材料として、ひとつの体験談として読んでもらえれば十分です。
寒さより先に心が折れた「移動のしんどさ」
冬の北海道で、番最初に「これは思っていたよりきついな」と感じるのは、寒さそのものよりも移動だと思います。
寒さ自体は分かっていても、実際に動くとなると話は別です。
地図で見る距離は大したことがなさそうでも、雪道を歩くと感覚がまったく違います。
自然と歩くスピードは落ちますし、足元にずっと意識を持っていかれます。
「次の場所まで10分くらい」と思って歩き出しても、体感的にはそれ以上に感じることが少なくありません。
距離そのものより、集中力と体力をじわじわ削られる感覚の方が強いです。
さらにしんどいのが、外で立ち止まる時間です。
信号待ち、バス待ち、集合時間までのちょっとした待機。
動いていない時間の寒さは、分かっていても毎回きついと感じます。
移動自体は特別なことをしているわけではありません。
ただ歩いて、待って、乗り換えるだけです。
それでも、冬の北海道ではその一つひとつが確実に負担になります。
移動を終えた時点で、思っている以上に体力を使っている。
この感覚は、実際に動いてみないと分かりにくい部分だと思います。
雪がある前提で生活が組まれている現実
冬の北海道では、雪があること自体は前提です。
道路も歩道も、駅前も住宅街も、「雪がある状態」で生活が回っています。
ただ、外から来る人にとっては、その前提がなかなか実感として掴みにくいと思います。
歩けはするけど、普通に歩けるわけではない。
進めはするけど、普段と同じ感覚では進めない。
足元が不安定なので、自然と歩き方が変わります。
スピードを落とし、体の重心を気にしながら、常に滑らないように意識する。
これを移動中ずっと続けることになります。
地元の人は慣れているので、淡々と動いています。
でも、慣れていない側からすると、その「当たり前」に合わせ続けるだけで、想像以上に疲れます。
特別なトラブルが起きているわけではありません。
転んだわけでも、吹雪に遭ったわけでもない。
それでも、雪がある前提で組まれた環境に体を合わせ続けること自体が、じわじわ効いてきます。
この感覚は、写真や数値では伝わりにくい部分です。
実際にその中を動いてみて、初めて「思っていたより消耗するな」と感じる人が多いと思います。
写真では伝わらない「体力の削られ方」
冬の北海道で意外と厄介なのは、体力の減り方が分かりにくいことです。
一気に疲れるというより、気づかないうちに削られていく感覚に近いと思います。
外を歩く時間、立ち止まる時間、屋内に入ったときの温度差。
この繰り返しだけで、思っている以上に体は消耗しています。
特別に長時間歩いたわけでも、無理な行程を組んだわけでもないのに、
夕方くらいになると「今日はもう十分動いたな」と感じることが多くなります。
寒さそのものよりも、集中力を使い続けている影響が大きい気がします。
足元を気にしながら歩き、時間を読み、次の移動を考える。
その積み重ねが、静かに体力を削っていきます。
写真で見ると、どれも楽しそうで元気に見えると思います。
でも、その裏で体は確実に疲れている。
このギャップは、実際に動いてみないと分かりにくい部分です。
「まだ行ける」と思って動き続けると、あとから一気に来ることもあります。
冬の北海道では、この体力の削られ方を甘く見ない方がいいと感じます。
観光テンションと現実のズレ
冬の北海道に来ると、どうしても気持ちは上がります。
景色もきれいだし、せっかくだから「あれも見たい」「ここにも行きたい」と思うのは自然なことです。
ただ、頭の中の計画と、実際に体を動かしたときの感覚がズレやすいのも、この時期だと思います。
夏や雪のない季節と同じ感覚で動こうとすると、途中で無理が出てきます。
「このあと、もう一か所くらい行けそう」と思っても、
実際には移動だけで思った以上に時間と体力を使っていることが多いです。
予定を詰めすぎると、次の移動がただの作業になってしまい、
景色を楽しむ余裕がなくなることもあります。
冬の北海道では、少し余白があるくらいの計画の方が、結果的に楽だったりします。
テンションだけで動かず、現実の消耗具合を見ながら調整する。
この感覚に切り替えられるかどうかで、旅の印象はかなり変わると思います。
住んでいると当たり前だけど、外から来るときつくなりやすい点
札幌に住んでいると、冬の環境そのものは日常です。
雪があることも、歩きにくいことも、移動に時間がかかることも、特別な出来事ではありません。
ただ、外から来る人にとっては、この「当たり前」がそのまま負担になります。
危険というほどではないけれど、想像していたより消耗する。
そのズレが、一番きつく感じやすい部分だと思います。
移動に時間がかかること、歩くスピードが落ちること、立ち止まるだけで体力を使うこと。
住んでいる側から見ると「そういうもの」と受け入れている感覚でも、慣れていないと想像以上に効いてきます。
地元の人が淡々と動いているのを見ると、自分だけが遅れているように感じることもあります。
でもそれは能力や準備の問題ではなく、単に前提の違いです。
冬の北海道がきつく感じやすい理由は、寒さだけではありません。
生活全体が「雪がある前提」で組まれていること。
この前提を知らずに動くと、必要以上に疲れてしまいやすいと思います。
まとめ|それを知っていると、何が変わるのか
冬の北海道がきつく感じるかどうかは、体力や根性の問題ではありません。
多くの場合、「どういう前提で環境ができているか」を知っているかどうかの違いです。
移動に時間がかかること、消耗が積み重なりやすいことを最初から織り込んでおく。
それだけで、予定の立て方や気持ちの持ち方はかなり変わります。
無理に詰め込まず、余白を残す。
思ったより疲れていたら、早めに切り上げる。
そう判断できるようになるだけでも、きつさは減ります。
冬の北海道は、楽な場所ではありません。
でも、構造を知った上で向き合えば、必要以上に消耗することもないと思います。
行くかどうか、どう回るかは人それぞれです。
住んでいる側から見たこの感覚が、判断を考える材料のひとつになれば十分です。